あなたは信用金庫をうまく活用できていますか?
もし、お金を預けたり融資を受けるだけの場所と思っているなら損をしているかもしれません。
さく現役の信金職員として、時間やコストも削減できる賢い使いかたを5つ紹介します!
- 担当者を味方につけて業務を効率化
- 資金調達余力を把握して安心経営
- 困った時に頼れる関係を築いておく
- 無料で経営相談で課題を見える化
- 信金ネットワークを活かして売上アップ
信用金庫は地域の中小企業やフリーランスを支える経営のパートナーです。
融資や預金だけでなく、経営相談・地域ネットワークの活用・補助金の認定支援などサポートは充実。
うまく使いこなすことで、時間やコストを大幅に削減し、経営に集中することが可能になります。
「信金ってそこまでやってくれるの?」
意外と知られていない信用金庫の活用法を、詳しく解説していくので参考にしてみてください。
担当者を味方につけて業務の効率化を図る


信用金庫と取引をする最大のメリットは担当者がつく点です。
手続きや情報収集の手間をぐっと減らし、経営に使える時間を増やす3つの方法を紹介します。
- 窓口に行かずに手続きできる
- ちょっとした疑問もすぐ解決
- 補助金など最新情報の収集
窓口に行かずに手続き完了!時間を節約できる
金融機関の窓口って、待たされるうえに対応も事務的で融通が利かないことが多いですよね。しかも営業時間は9時から15時。経営者にとって、この時間帯に動くのは正直厳しいはずです。
- 番号札をひいて何分も待つ
- マニュアル通りの対応
- 書類の不備で何度も往復
こんな非効率を減らしてくれるのが、「担当者の存在」です。
信金に担当者がいれば、基本的な手続きは事務所で完結。もし修正が必要になっても、担当者が再訪してくれるので、あなたの時間を奪いません。
振込や自動振替、各種変更の手続き等も担当者を呼んでOK!1時間でも浮けば、できることってたくさんありますよね。
もし「担当者がいない」、「信用金庫と取引がまだない」というあなたは、今後更新予定の記事も参考にしてみてください。
ちょっとした疑問もすぐ解決できる
「新しい融資制度ができるの?」
「この手続きの必要書類って?」
ちょっとした疑問も担当者がいれば丸投げで解決できます。
- つながらないコールセンター
- わかりにくいホームページ
- 条件を調べても結局よくわからない
こうした小さなストレスを減らすだけで、経営の集中力は大きく変わります。
担当者に気軽に聞ける関係を作っておくことで、判断のスピードと正確さが格段に上がります。
金融機関などの手続きは必要書類が会社ごとに異なることもあります。あなたの状況にぴったりの答えを聞くなら、日常的に企業の状況を把握している担当者が一番です。
経営においてわからない時間は大きなロス。わざわざ検索や問い合わせに時間を割くより、顔の見える担当者に聞いてスピーディに解決してしまいましょう。
補助金や融資制度などの最新情報を得る
信用金庫の担当者は、地域行政や商工会議所、保証協会などとのつながりを通じて、最新の補助金や融資制度をいち早くキャッチしています。



信金には、一般公表の数週間前に情報が入ることも。
たとえば、
「設備投資向けの補助金が来月スタートします」
「新しい融資制度が追加されます」
といった情報を担当者が早めに教えてくれることで、他社より一歩先に準備を進められます。特に補助金は「知っているか・知らないか」で結果が大きく変わる分野。
- 使える補助金を見逃さない
- 申請に必要なサポートも受けられる
- しかも全て無料で動いてくれる
最新情報を早く知ることは、それだけで経営の選択肢を広げることにつながります。
信金の担当者に興味のある分野を事前に伝えておくことで、情報が自動で集まり、有利な制度を活用することができるでしょう。
いくら借りれる?現在の資金調達余力を確認


安心して事業を続けていくうえで、「今うちはいくら借りられるのか?」を把握しておくことは非常に重要。
資金繰りで余計な不安を抱えずに済むだけでなく、大口受注や設備投資などのチャンスにもスムーズに対応ができます。
保証協会でいくら借りれる?事前相談制度を活用
「信用保証協会つき融資」は、経営を支える代表的な制度です。保証協会つき融資には上限があり、すでに利用中の借入額や制度によっても異なります。
中小企業やフリーランスが融資を受けやすくするため、保証協会が融資の保証をしてくれる制度。利用者は保証を受ける代わりに保証料を支払います。
実はこの保証枠、信用金庫を通じて事前に相談・確認することが可能です。たとえば「今どれくらい借りられる余地があるのか」「保証の対象になる資金使途か」といった疑問を、信金担当者が保証協会と調整しながら教えてくれます。



印鑑証明書など、書類の準備は不要です!
実際に申し込むとなると、
- 印鑑証明書
- 履歴事項全部証明書
- 最新の試算表
- 事業計画
- 斡旋書や認定書
上記のような書類が必要になりますが、事前相談なら書類は原則不要!
積極的に活用していきましょう。
信用保証協会については今後公開予定の記事でも詳しく解説していきます。
プロパーで借りれる?信金に確認してみよう
保証協会を使わず、信用金庫が独自に融資を実行する「プロパー融資」。
この枠があるかどうかで、資金調達の自由度は大きく変わります。
- 保証料がかからない
- 審査スピードが速い
- 期間や金利に柔軟性がある
保証協会のように「事前相談制度」はありませんが、担当者に確認すれば、プロパー融資の可能性を教えてもらえます。
「うちはまだ保証協会付きしか借りられない」
「プロパー融資なんて提案されたことがない」
そんな経営者でも、まずは聞いてみることが大切です。
仮に答えがNOであっても、どうしたら借りられるようになるのか、何が課題なのかを担当者に聞くことで今後の経営に活かすことができる点では有益です。
- 債務超過ではないか
- 営業利益を計上しているか
- 返済原資が見込めるか
- うち(信金)との取引振り
- 社長は信頼できる人物か
この辺の深掘りは、改めて記事を作成していくかもしれません。
困った時に助けてもらえる関係性を構築しておく


雨の日に傘は貸さない
経営が苦しい時に金融機関はお金を貸してくれないことの例えですが、残念ながらこれは事実です。



でも!信用金庫は、友人には手を差し伸べます。
- 困った時に協力が得られる
- 急な資金繰りの相談もOK
- 経営者の個人ローンも柔軟に対応
「数字」だけでなく「人」を見て判断する信用金庫の特性をうまく活用していきましょう。
経営が苦しい時に支えてもらえる関係を築く
「困った時はお互い様」。この言葉こそ、信用金庫の原点です。
信用金庫は地域社会の発展と相互扶助を目的とした協同組織(非営利法人)。株主の利益を追求する銀行とは大きく異なり、「地域の仲間を助け合う」という精神で成り立っています。
| 信用金庫 | 銀行 | |
|---|---|---|
| 組織形態 | 協同組織 (非営利法人) | 株式会社 (営利法人) |
| 経営目的 | 地域社会の発展、相互扶助 | 株主の利益追求 |
| 営業地域 | 特定の地域に限定 | 全国・海外 |
実際にあった事例を1つだけ紹介します。
大口の取引先が倒産。売上が70%減少し大赤字に転落した企業がありました。
借入返済や経費の支払いだけでもかなり厳しく、決算書の内容だけ見ればいつ倒産してもおかしくない状況。
そんな中、信金は既存の借入の返済を猶予したうえで、販路開拓に必要な資金の追加融資まで行い支援しました。
この企業は普段からコツコツと実績を積み重ね、担当者や支店長とも定期的に情報交換をしていた方。
信金側も「この会社なら立ち直れる」と確信を持ってサポートしました。
いい関係が築けていれば、
- 赤字決算でも借りられる
- 急な資金繰りの相談ができる
- 〇〇さんなら大丈夫という判断も
いざという時に助けてもらえる関係を作ることは、経営を長く続けるうえで最大のリスクヘッジです。
そのためには日ごろの信頼の積み重ねが欠かせません。
雨の日に知らない人から突然「傘を貸して」と言われても戸惑いますよね。
でもそれが親しい友人で困っていたとしたら?
たぶん貸してあげますよね。信金との関係もそんな感じです。
信用金庫と良好な関係性を構築する具体的な方法は、今後更新予定の記事も参考にしてみてください。
経営者の個人ローンも柔軟に対応
経営者は事業の安定性や決算内容が影響し、個人ローン審査が通りにくい傾向があります。
- 事業の安定性を数字で判断
- 限られた期間の決算で評価
- 売上でなく利益・所得を見る
個人ローンの多くは、提出された書類をもとに機械的に審査が行われます。
信用金庫も仕組みは同じですが、否決になっても担当者が再交渉してくれる点でネット銀行などとは大きく異なります。



実際に私も否決を可決へ、何度も逆転させてきました!
ネット銀行やメガバンクでは、この「再交渉」という文化がほとんどありません。
なぜなら再交渉には、経営実態や人柄などをまとめた所見書を作成する必要があり、手間がかかるからです。
- 経営する事業の特性や成長性
- 長年の取引振りや決算内容
- 経営者の人柄や資産背景
「数字」だけでなく「人」を見る信用金庫と日ごろからコミュニケーションを重ねて信頼を築いておけば、数字だけでは伝わらない部分をしっかり評価してもらえます。
信用金庫との関係性を深めていくことで、経営だけでなく生活面でも将来の安心につながるでしょう。
無料の経営相談で課題を見える化


信用金庫の目的「地域の発展」に企業の成長は欠かせません。
近年では融資だけでなく、以下のような経営相談にも注力しています。
- 決算書をもとに財務の健康相談
- 経営改善のアドバイス
- 信頼できる専門家の紹介
コンサルへ依頼すると月額50万円が相場とも言われる経営相談。
信用金庫のサービスを賢く活用する方法を解説していきます。
決算書をもとに財務の健康診断
事業を継続していくうえで、資産と負債のバランスや利益率などは非常に重要な要素です。
信用金庫では決算書や試算表を見ながら、財務体質の課題を見える化してくれます。



融資審査の目線で財務を見るので、将来の資金調達の準備にもつながります。
信用金庫へ財務の相談をしたい場合は、担当者へ連絡するだけでOKです。
「どこから手をつけていいかわからない」
「黒字なのに資金が残らない」
もしこのような悩みがあるなら、1度連絡をしてみてください。
経営改善アドバイスを無料で受けられる
信用金庫は中小企業を支える「経営支援機関」としても登録されていて、融資ありきではなく事業の継続・発展を応援しています。
実際に信金で行っているサポート例を紹介します!
創業期に必要な「経営」「販路開拓」「人材育成」「財務」の4項目を体系的に学べる「創業塾・創業スクール」
多摩信用金庫
さまざまな経営課題の解決の一助として、新規事業計画の策定の手伝いやリスクマネジメントコンサルティングなど、各種メニューを提供。
横浜信用金庫
「この街のホームドクター」を合言葉に、無料出前相談を実施。
大阪信用金庫
事業及び財務上の課題を抱えており、経営改善計画の立案が必要な中小企業・小規模事業者に向けて計画策定支援を行う。
旭川信用金庫
アドバイス内容は、資金繰りや原価の見直しだけでなく、販路拡大や設備投資、補助金活用の相談など幅広く対応。
あなたの地域内でおすすめの信用金庫を見つける方法は、今後更新予定の記事も参考にしてみてください。
信頼できる専門家を紹介してもらえる
事業を継続するうえで欠かせない専門家の協力。
- 契約書の内容で弁護士に相談したい
- 補助金の申請を行政書士に頼みたい
- 人事や労務を社労士に相談したい
中には高い報酬を求める割に対応がいまいちな専門家もいて、「誰に依頼すればいいのか」で悩む経営者が少なくありません。
信金は地域の税理士・社労士・中小企業診断士・弁護士・行政書士などとネットワークを持っており、信頼できる専門家を無料で紹介してもらえます。



紹介するからには責任を持ちます。
信用金庫は顧客からの信用が何より大切です。
「〇〇信金から紹介された税理士が酷かった」などの噂が広まったら大問題。紹介するのは、実際に実績があり、対応も丁寧な専門家ばかりです。
信金ネットワークを活かして売上アップを実現


信用金庫は「お金を貸す」だけでなく、地域のつながりを活かして企業の売上アップも支援しています。
意外と知られていない、信用金庫のネットワーク活用法を3つ紹介するので参考にしてみてください。
- 地域内の新たな取引先を紹介
- 他業種交流でビジネスチャンス
- 信金独自のマッチングイベント
地域内の新たな取引先を紹介
信用金庫は地域に根ざした営業活動を行っており、地元企業の悩みや課題を把握しています。
そのため、「外注先を探している企業」「業務委託したい会社」「協力業者を探している社長」などのニーズをいち早くキャッチし、あなたの会社とマッチする相手を紹介してくれることがあります。
- 売上アップ!
- 時間的コストの削減
- 対面での打ち合わせが容易
- 緊急時の対応が迅速
- 地域社会への貢献



待ってるだけでいいの?



3つのステップが必要です!
専門家の紹介と同じように、取引先の紹介も信頼関係が重要です。
今後公開予定の記事も参考に、「この社長なら安心して紹介できる」という関係を構築しましょう。
- 何が得意?どんな受注実績がある?
- 他者と比べて優れている点は?
- 受注可能な容量(キャパ)
- 主要取引先や資格・許認可
- 対応できない業務
これらを伝えておくと、信金担当者はあなたの会社のことを紹介しやすい企業として強く認識します。
自社の近況や業績、課題、今後の方針を定期的に共有しておくことで、担当者の頭の中にあなたの会社の最新情報がインプットされます。
多くの企業の悩みや課題を吸い上げる中で、あなたの会社を思い浮かべてくれる期待が一気に高まります。
他業種交流でビジネスチャンス
信用金庫では地域内の経営者が集まる勉強会や交流会、実務に役立つセミナーなども行われています。他業種の経営者とつながれる機会は、ビジネスチャンスも豊富です。
- 新しい取引先の発見
- ビジネスアイデアのヒント
- 相談できる社長仲間づくり
信用金庫によって取り組みは異なりますが、交流会への参加希望を伝えれば概要を教えてくれるでしょう。
ここでは、実際にどのような交流が行われているのか一例を紹介します。
COSA ON Online
城北信用金庫(東京)が運営する事業者向けのオンラインコミュニティ「COSA ON Online」では、SNSを活用した活発な交流により新たなビジネスマッチングなどが生まれています。最新の話題を取り上げたセミナーなども定期的に開催中。
京信ジュニア・オーナー・クラブ(JOC)
京都中央信用金庫(京都)の京信ジュニア・オーナー・クラブ(JOC)は「次世代を担う経営者としての素養と見識を探求するとともに、クラブ会員相互の啓発向上と親睦をはかること」を目的として、会員相互が親睦、研修、情報交換などの交流を行っています。
ぬましんビジネス塾
沼津信用金庫(静岡)のぬましんビジネス塾は、若手経営者ならびに後継者を対象として、地域内のリーダー養成を目指して毎年開講。地域の様々な業種の方が受講するため、インプットだけで終わらず、参加者間での情報交換や人脈作りが可能です。
商談会・マッチングイベントで販路拡大
信用金庫のネットワークは小さな地域内に留まりません。
日本全国に広がる各地の信用金庫が協力して、大規模なビジネスマッチングも行っています。



信用金庫と取引がないと出展できません!
“よい仕事おこし”フェア


城南信用金庫が主催するよい仕事おこしフェアは、全国250以上の信用金庫の取引先企業等が参加。2024年の開催は来場者数22,940人、商談数4,170件の大きなイベントとなりました。
しんきんコネクト(オンライン)
『しんきんコネクト』は信金中央金庫が運営する会員制のマッチングサイト。信用金庫の取引先企業のほか、大手バイヤー企業も合わせ全国15,000社以上が参加しています。商談はチャット形式で気軽に申込みOK。全ての手続きがサイト内で完結します。
しんきんフェア


リアルの商談会は都心以外でも行われています。しんきんフェア静岡2025は327社が参加し、商談件数は約1,800件。
ビジネスフェア2025


名古屋で行われた第20回しんきんビジネスマッチング「ビジネスフェア2025」
入場者数は5,025名。信用金庫のイベントでは、公益財団法人や地方自治体が参加することも多く、新たなつながりのきっかけとなります。
まとめ:信用金庫を経営のパートナーに変えよう


ここまで紹介してきたように、信用金庫は「お金を預けたり借りたりする場所」だけではなく、経営を支えるパートナーとして活用できる存在です。
最後に、この記事でお伝えした信用金庫の活用法をもう一度整理しておきます。
- 担当者を味方につけて業務を効率化
- 資金調達余力を把握して安心経営
- 困った時に頼れる関係を築いておく
- 無料の経営相談で課題を見える化
- 信金ネットワークを活かして売上アップ
どれも特別なことではなく、「担当者に一つ相談してみる」ところから始められるものばかりです。
もし「今まで、正直うまく活用できていなかったかも…」と感じたなら、それは大きな伸びしろがあるということ。
今後は、「担当者との上手な付き合い方」や「地域で良い信用金庫を見つけるコツ」も記事にしていく予定です。気になる方は、ぜひあわせてチェックしてみてください。



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